海街diary 2 (2) (フラワーコミックス)
吉田秋生の『海街diary』シリーズの第二弾で、今回は、「花底蛇」、「二人静」、「桜の花の満開の下」、「真昼の月」の4編が納められています。
その中でも白眉は「真昼の月」で、一巻では名前のみの登場だった、三姉妹の母親が登場します。
本人は決して悪気があるわけでもないし、彼女なりに一生懸命生きているのでしょうが、それが結果的に長女のさちを傷つけていく、しかし、やはり親子だからどこかで分かり合っていく、その家族の絆のようなものが、静けさを感じさせる筆致で繊細に淡々と描かれていきます。
かつて、吉田が描いた『ラヴァーズ・キス』の登場人物が絡んできて、この『海街diary』の登場人物たちに重要な助言をしたり、言動をとったりするのも、吉田ファンにはうれしいことでしょう。
第一巻の『蝉時雨がやむ頃』も、表題作は私が読んだ少女漫画の短編の中では最高傑作とも思えるほどの完成度を誇りましたが、今回の『真昼の月』もそれに劣らないほど。
描いている内容自体は、割合にありふれたもので、テレビドラマでももっと劇的なシチュエーションが描かれたりしているのですが、ここでは繊細な感性でつづられた心の襞が何とも深みを感じさせます。
まさしくベテランの味ですね。
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