
ECW パナール ミディアム チタンモデル
久々に登場のECWのパナールです。
ECWといえば、フランク・ミュラーを見出し、世の中に送り出してきたロベルト・カルロッティというイタリア人の大物時計関係者が、「自分の理想の時計を作る」という目的の為に設立したブランドです。
彼は機械式時計の魅力を十分に知り尽くした人物ですが、それ以上にイタリア人らしく生きることを楽しむということを知っていて、ECWも中身に凝るよりも、ちょっと気障でお洒落な時計、というイメージで発表されました。
ステンレスの削りだしで作られたボリューム感たっぷりのケースは、ステンレスのかたまりを腕に載せている感覚が欲しかったという言葉通り、重量感あふれるもので、それは魅力的でしたが、残念な事にブランド設立間もなく、カルロッティ氏は死去。
それ以降、ECWはいまいち冴えないブランドとなっていました。
久々に世界の時計市場さんで見かけたモデルは、形状は基本的にはカルロッティ氏がイメージした造形のままですが、何と素材をチタンに変更していました。
これはECWファンには賛否両論がわかれると思いますが、個人的には悪い選択では無いと思います。
チタンは、ステンレスの1/3程度の重量で、ユーザーの負担は大いに軽減されるのですが、それ以上に注目したいのが質感。
チタンは、ポリッシュ仕上げや綺麗なサテン仕上げが難しく、時計の素材としては以前から注目されてはいたものの、なかなか普及しませんでした。
私が持っている80年代のIWCもチタンケースなのですが、触るとそんなことは無いのですが、見た目はザラリとした質感でラフな印象。
近年では、国産ブランドのケースとして使われているチタン素材は美しいポリッシュ仕上げが可能になったことで、見た目はステンレスと変わりなくなってきていますが、このECWに使われているのは、昔ながらの仕上げのチタンで、このラフでハードな印象が、逆にパナールという時計のキャラクターによく似合っています。
それにチタンという素材は安定しているのですが、意外と傷が付きやすく最近の国産時計ではコーティングしてあって、この弱点は克服されていますが、どう見ても今回のパナールはそうした処理はしていないように見えます。
だから使い込む内に小傷がついてくるでしょうが、しかしこのデザインは少々、傷が付いた方が逆に落ち着きがでるような面もあり、やはり弱点にはなっていません。
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